クリトリスへの正しい愛撫

テクニックを学ぶ前に、知識として知っておいていただきたいのは、正しいクリトリス愛撫を実践するための2大ポイントです。1つは、“一点集中攻撃”。先週も書きましたが、指先が的確にクリトリスの先端をとらえるためには、普段は包皮でおおわれているクリトリスの皮をむいて、クリトリスを完全に露出させることが肝要です。2つめは刺激に関する注意点。繊細なクリトリスにフィットした刺激とは、“スピード感あふれる超ソフトタッチ”です。愛があっても、以上の2つが車の両輪のようにそろっていなければ、女性を満足させることはできません。

さも上級者気取りで、片手での愛撫を気軽にしている一般男性をたびたび見かけますが、残念ながらほとんどの人が、技術が追い付いていません。“片手での愛撫”は、複合愛撫を実現するうえでもマスターしたいテクニックですが、片手で皮をむきつつ理想的な刺激を繰り出すことは、一般男性が想像する以上に、高い技術力が要求されるのです。基礎力のない応用は、デリケートなクリトリスの前では、竹やり以下の存在でしかありません。

基礎力を身につけるために、是非習得してほしいのが、“両手での愛撫”です。まず、前回レクチャーした“クリトリスの皮むき”を利き手と反対の手で行います。次に、利き手の中指の指腹でクリトリスを愛撫していくのですが、最大のポイントは、手のひらの小指側の部分を、女性の太ももに当てて、“支点を設ける”ということ。実際にやっていただくとわかるのですが、支点があることで、作用点である中指の動きが安定し、タッチ圧の微調整も容易になります。

実践では、支点を中心にして、中指の先端を4―5センチ幅で上下させるように手を動かしてください。慣れないうちは、手の動きを早くしようとすると、タッチ圧が強くなりがちです。その場合は、スピードよりも超ソフトなタッチ圧を優先させましょう。「こんなにソフトでいいの?」と、ちょっと物足りなく感じるくらいの優しい愛撫が、女性の性メカニズムにマッチしたタッチ圧です。スピードは徐々にアップさせていきましょう。